著作権に関する登録・相談

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著作権とは

著作権とは、著作物を作ったときに何かの手続きを行うことなく当然に発生する権利です。
著作物とは、法律上「思想又は感情を創作的に表現したものであつて,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するもの」(法第2条第1項第1号)と規定されています。

一方で文化庁(※)に対して著作権に関する登録制度が規定されており(下記参照)、申請により各種登録を行うことができます。
※プログラムの著作物の場合、一般財団法人ソフトウェア情報センターに対して登録を行います。

著作権と著作物に関しては以下の記事もご覧ください。

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著作権法では以下のような罰則が定められています。

・著作権(出版権又は著作隣接権)の侵害(第119条)
 個人の場合:懲役10年以下または1,000万円以下の罰金、またはそのどちらもが課される場合もあります。
 法人の場合:3億円以下の罰金

その他にも罰則が定められています。
また、著作権を侵害した相手からの損害賠償請求等を受ける可能性があり、著作権の侵害には重いペナルティがあります

著作権等に関する登録制度の概要

登録の種類登録の内容及びその効果申請できる者
実名の登録(法第75 条)無名又は変名で公表された著作物の著作者はその実名(本名)の登録を受けることができます。

[効果]登録を受けた者が,当該著作物の著作者と推定されます。その結果,著作権の保護期間が公表後70 年間から実名で公表された著作物と同じように著作者の死後70 年間となります。
・無名又は変名で公表した著作物の著作者

・著作者が遺言で指定する者
第一発行年月日等の登録(法第76 条)著作権者又は無名若しくは変名で公表された著作物の発
行者は,当該著作物が最初に発行され又は公表された年月日の登録を受けることができます。

[効果]反証がない限り,登録されている日に当該著作物が第一発行又は第一公表されたものと推定されます。
・著作権者

・無名又は変名の著作物の発行者
創作年月日の登録(法第76 条の2)プログラムの著作物の著作者は,当該プログラムの著作物が創作された年月日の登録を受けることができます。

[効果]反証がない限り,登録されている日に当該プログラムの著作物が創作されたものと推定されます。
・著作者
著作権・著作隣接権の移転等の登録(法第77 条)著作権若しくは著作隣接権の譲渡等,又は著作権若しくは著作隣接権を目的とする質権の設定等があった場合,登録権利者及び登録義務者は著作権又は著作隣接権の登録を受けることができます。

[効果]権利の変動に関して,登録することにより第三者に対抗*1することができます。
・登録権利者及び登録義務者
(原則として共同申請だが,登録権利者の単独申請も可)
出版権の設定等の登録
(法第88 条)
出版権の設定,移転等,又は出版権を目的とする質権の設定等があった場合,登録権利者及び登録義務者は出版権の登録を受けることができます。

[効果]権利の変動に関して,登録することにより第三者に対抗することができます。
・登録権利者及び登録義務者
(原則として共同申請だが,登録権利者の単独申請も可)
引用 文化庁 登録の手引き P8 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/toroku_seido/pdf/r1392469_01.pdf

*1 自己のものであると主張すること

当事務所に依頼するメリット

昨今ではSNSの発達により、文字による投稿や写真や動画を撮影して投稿するなど個人の著作権・著作物が爆発的に生まれ、広がっていく環境になりました。
一方で本人にとって悪意のない行為だったとしても、他者の著作権の侵害により重い罰則や損害賠償を受ける可能性が常に存在するようになりました。
また、クリエーターとクライアントでの契約においても、事前の確認が不十分であったためにトラブルになるという例は枚挙に暇がありません。

著作権法が定義する仕組みは難解で複雑なため、一から専門的に理解していくことには時間が掛かります。
クリエーターとしての長い活動経歴を持つ当事務所では、状況に応じた申請やサポートを行います。

著作権や知的財産に関する契約書の作成は、契約書作成のページをご覧ください。

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報酬および手数料

著作権に関する登録

別途登録費用(登録免許税)が必要です。登録先は文化庁となります。

業務内容報酬額手数料(登録免許税)
著作権(著作隣接権)の移転の登録33,000円1件につき 18,000 円(著作権)
1件につき 9,000 円(著作隣接権)
質権の設定44,000円債権金額の1,000 分の4
質権の移転の登録22,000円1件または1個につき3,000円
無名著作物又は変名著作物の著作者の実名登録22,000円1個につき 9,000 円
第一発行(または公表・創作)年月日の登録22,000円1件または1個につき3,000円
抹消した登録の回復・更正・変更の登録22,000円1件または1個につき1,000円
登録の抹消22,000円1件または1個につき1,000円
出版権の設定または移転の登録33,000円1件につき30,000円(設定)
1件につき18,000円(移転)
著作権登録原簿等登録事項記載書類の交付5,500円1通につき 1,600 円
著作権登録原簿等の附属書類の写しの交付5,500円1通につき 1,100 円
著作権登録原簿等の附属書類の閲覧5,500円1件につき 1,050 円

プログラム著作物・ライセンスに関する登録

別途登録費用(登録手数料+登録免許税)が必要です。登録先は一般財団法人ソフトウェア情報センターとなります。

業務内容報酬額登録手数料 登録免許税
創作年月日の登録22,000円47,100円1件または1個につき3,000 円
第一発行(公表)年月日の登録 22,000円47,100 円 3,000 円
実名の登録33,000円47,100 円 1個につき9,000 円
著作権譲渡の登録33,000円47,100 円 1件につき18,000 円
質権設定の登録 44,000円47,100 円債権金額の1,000 分の4
登録事項記載書類の交付5,500円1通につき2,400円なし

ご注意(ご依頼前にお読みください)

手数料(実費)は、申請に必要な書類を取り寄せるための費用や、文化庁への申請手数料となり、報酬とは別に頂戴いたします。
長浜市および米原市以外のお客様につきまして対面でのご相談の場合、別途出張費を頂戴いたします。
(ZOOM・メール等オンラインでのご相談・打合せにつきましては出張費用は発生いたしません)
・原則として、報酬額の半額と手数料(実費)の全額を着手金として頂戴いたします。
(事前にお見積りを交付し、お客様にご了承を頂いてから着手いたします)
申請書類が当方の責任により不受理となった場合は着手金を返還いたします。
お客様の責任により(住所の虚偽申告等)不受理となった場合は報酬額および手数料は返還できません。
行政書士は既に他方と紛争状態にある状況を解決する業務(相談)や個別具体的な法律相談を行うことができません。これから争いに発展する可能性がある場合も含めて、そのようなケースは弁護士にご相談ください。

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