日商簿記3級資格について

目次

簿記の基本的な役割

簿記とは、会社やお店のお金のやり取りを記録し、整理する方法です。
これにより、どれだけ儲かったかや、どれだけ借金があるかを明確にします。

出資者(株主)や銀行からお金を融通してもらい設立した会社は、経営状況について定期的(少なくとも1年に1回)に報告する義務があり、決算書を作成しなければなりません。
決算書とは、以下の3つから成ります。

貸借対照表:企業の資産、負債、純資産の状況を示す
損益計算書:一定期間の収益と費用、利益を示す
キャッシュフロー計算書:現金の流れを示す

事業者による決算書の作成のほか、原則すべての個人事業主や、一定の条件を満たしたサラリーマンは確定申告をしなければいけませんが、その際に必要な知識のベースが簿記になります。

日商簿記の知名度と試験の概要

「簿記」と名が付く試験はいくつかの団体が実施していますが、その中で一番知名度があるのが日本商工会議所が主催する「日商簿記です。

簿記3級に合格するためには、一般的に50~100時間の勉強が必要と言われていますが、私はおそらく100時間ほど勉強しました。
実際、去年一度勉強を始めたものの、その時は途中で投げ出してしまいました。

簿記の基本用語と最初の壁

簿記では、まず「借方」「貸方」という用語が出てきます。
例えば、現金(資産)は借方(左側)、借入金(負債)は貸方(右側)といった具合に、左右に分けて仕訳を行います。
これが簿記の基本ですが、テキストには「借方」「貸方」という単語自体に意味はないと書かれており、最初にこれを見た時は「は?なんだそりゃ?」と戸惑い、1回目の勉強の時点では、この部分でやる気が失せてしまいました。

現金(資産)のプラスが借方で、借入金(負債)が貸方なら、経営者にとってプラスなのが借方なのかと考えましたが、今度は売上(収益)が貸方で、仕入や給料(費用)が借方となり、結局左右が逆になり混乱しました。

簿記3級の勉強法

他の資格試験にもそういう部分がありますが、簿記の勉強にはかなり体育会系の要素があり、「つべこべ言わずにこう決まっているからその通りにやれ」という仕組みを受け入れられるかどうかが重要です。
「なぜそうなるのか?」と一つ一つ考えると、どんどん深みにはまってしまうので、ある程度の割り切りが必要です。

簿記3級の勉強に関しては、おそらく全体の75%くらいを仕訳に費やしました。
幸い、日商簿記はメジャーな資格なので、書籍やネットに詳しい解説がたくさんあります。
4月頃から勉強を始め、ゴールデンウィーク明けからはひたすら練習問題を繰り返しました。
これは野球部の1000本ノックのようなもので、とにかく数をこなすしかありません。
そして、間違えた問題の分析と復習を行いました。

書籍やネット上にある練習問題や模擬試験問題は実際の試験より意図的に難しく作られている節があり、これに鍛えられたおかげで、本試験では特に困ることはありませんでした。

簿記は体育会系の要素が強いですが、丸暗記だけではなく、簿記のルールや論点を理解する必要もあります。
また、仕訳を早く出来るようにする練習や電卓をミスなく叩けるスキルも必要です。

日商の扱いとしては3級はあくまで初歩であり、2級でようやく高校レベルと定義していますが、ある人が言っていましたが、「3級と名のつく資格の中では最も難しい」部類というのはその通りだと思います。

簿記3級の有用性

確定申告は基本的には簿記3級の知識があれば概ね内容は理解できると思います。
昨今は会計ソフトに数字を入れていくのが一般的ですが、間違っているところを直したり、一部手動で仕訳をしないといけない部分もあるため、この知識が役に立ちます。

会社の就職時には2級があると多くの場合プラスになると思いますが、私が受験した当時よりも3級の難易度が上がっているため(元々2級の出題範囲だったクレジット売掛金などが3級に降りてきている)、3級のみの取得でもプラスに働く可能性はあるでしょう。

また簿記の知識があれば、家計簿も自分なりのフォーマットを作成したり、より自分が分かりやすいように活用しやすくなるため、学生のうちに資格を取得することも有用です。

おすすめサイト

Study Pro

最初に買ったテキストがなじめず、その後このサイトを知って再度簿記にチャレンジしました。
非常に分かりやすく、学習の進捗も記録できるため、私も大変お世話になったサイトです。
正直なところこのサイトで簿記の概念を理解できればテキストは別途購入する必要はないと思います
(問題集は別途用意した方が良いです)。

簿記検定ナビ

こちらのサイトも活用させて頂きました。
3級合格後に2級に挑戦する場合は、再びお世話になるサイトだと思います。

「簿記3級の重要仕訳TOP100」の問題は3週をノルマとしてこなせると実力が身に付きます。
また、「簿記ナビ模試」の問題は本試験より難しく作られているため、80点くらい取れると合格が近づくと思います。

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